【鹿児島・指宿】あこがれの「白水館」で贅沢な時間&温泉三昧

鹿児島県指宿(いぶすき)市への旅行の際に、どうしても泊まってみたかった宿が「白水館」
温泉街・指宿の中でも、有名な大型ホテル旅館で、将棋「竜王戦」の対局が行われることもある名旅館です。

やや料金も張るので躊躇していたのですが、初の鹿児島旅行で指宿に行くことが決まった時、せっかくなのでと思いきって実際に泊まってみたところ、お値段以上に楽しめる宿でした!

写真:鹿児島指宿 白水館 玄関

白水館はこんな宿!

白水館は、指宿市の海岸沿いに建っています。
いくつもの建物から成り、大きな温泉施設はもちろん、海沿いに広がる広いお庭、そして夏に楽しめるプールまであります。
客室数は205室で、収容人数は947名だそう。巨大です。

写真:鹿児島指宿 白水館 広いロビー

今まで私は、「大型ホテル」というと、おおざっぱな接客や団体客のどやどやした雰囲気を感じることが多くて、敬遠しがちでした。

でも白水館はちょっと違いました。
人が多くても混雑や慌ただしさを感じることもそれほどなく、快適に過ごすことができました。むしろ快適すぎてもう三泊くらいしたい!

それぞれ、詳しくレポートします!

白水館へのアクセス

白水館があるのは、鹿児島県指宿市。
鹿児島湾の入り口あたりにあります。

鹿児島市内からは50kmほど離れていて、車だと有料道路を使って1時間強。

電車の場合は、JR指宿枕崎線で「指宿駅」まで約1時間。指宿駅からはタクシーで7分ほどです。

また、通常の電車の他に「特急 指宿の玉手箱」という観光列車もあります。
1日3本の運行ですが、ゆったりとしたソファーシートで海を見ながら乗れる、とても人気のある列車だそうです!

参考:特急 指宿のたまて箱 | JR九州の列車たち ~JR九州 観光列車【D&S列車】・新幹線~

そして白水館に到着するときにまず驚くのは、その敷地の広さです。
県道238号線から、「白水館」の看板を見て敷地に入るのですが、そこから宿までの距離、約300m。
松林の広がる道を車で走っていくと、「まだ宿が見えない!?」「道を間違えた?」と不安になるレベル。

広大な敷地に建っている宿であることを実感できます!

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白水館で泊ったお部屋

白水館には、いろんなお部屋のタイプがあります。
広々とした3部屋続きのお部屋、桧風呂付きのお部屋など、リッチなタイプはあこがれますが、ちょっと手が届きにくい。

今回私たちが泊ったのは、スタンダードタイプ「薩摩客殿」のお部屋

スタンダードといいつつ、6畳の和室と洋室がふすまで区切られたお部屋で、十分ひろびろ!
窓からの海の眺めも楽しめました。

写真:鹿児島指宿 白水館 薩摩客殿室内
写真:鹿児島指宿 白水館 部屋からの海の眺め

お風呂の後には、たたみの上でゴロゴロすることもできます。

写真:鹿児島指宿 白水館 薩摩客殿室内

ただ、この薩摩客殿がある棟は、フロントや大型温泉のある棟からは結構歩きます。
何度もお風呂に行くには、館内で長い距離を歩くのでご注意。
とはいえ、バリアフリーになっているので、段差などの心配はありません。

写真:鹿児島指宿 白水館 館内の長い廊下

私は今回、1泊2日の宿泊中に3回お風呂に行きました。
最初は「遠いな……」と思っていましたが、何度も歩くうちに道にも慣れて、どんどん歩けるようになりました。笑

お庭散策&美術コレクション「薩摩伝承館」を拝見

白水館のすごいところは、宿泊だけではありません。
まずお庭です。

写真:鹿児島指宿 白水館 ロビーから見るお庭

先ほども言いましたが、とにかく敷地がとても広い!
目の前に見える海を見ながら、お庭を散策するのも楽しい。

時期は夏に限られますが、プールもあります。
プール脇には水に浸かったまま楽しめる「プールバー」も! ちょっとバブリーな感じです。
大人も子供も楽しめそうです。

写真:鹿児島指宿 白水館 庭のプール

そして、もう一つの目玉で「薩摩伝承館」があります。

写真:鹿児島指宿 白水館 薩摩伝承館 外観

「薩摩伝承館」は、白水館の創業者 下竹原弘志さんと、2代目の下竹原和尚さんが収集した約3,000点の美術コレクションが公開されています。
薩摩の美しい工芸品、金襴手薩摩焼、西郷さんゆかりの品々など、とにかくものすごい数のコレクションを見ることができます。

写真:鹿児島指宿 白水館 薩摩伝承館 館内

軽い気持ちで観に行ったのですが、想像以上の展示でした。
美しい工芸品の数々にくらくらしてしまいます。
これを個人で収集したというのが、すごい。

写真:鹿児島指宿 白水館 薩摩伝承館の展示

私たちが行ったときには、ボランティアで館内案内をしてくださる方がいたので、一緒に見てまわりました。
ただ「きれい」なだけでなく、バックボーンやどういうゆかりがあるのかなども教えてくださるので、とても勉強になりました。

写真:鹿児島指宿 白水館 薩摩伝承館の展示

ぜひお話を聞くと、より深く見られると思いますよ!

また、建物自体もとてもきれいなので、時間をかけてゆっくりと楽しめます。
※入場料は宿泊費用とは別料金でした。入場券付き宿泊プランもあります。

白水館の超大型温泉&砂蒸し温泉を堪能

指宿ときたら、温泉!
白水館には、ものすごい巨大な温泉「元禄風呂」、テラスにある「露天風呂」、「砂蒸し風呂」がセットになっています。
また庭園を眺めることのできる「松雲風呂」も別にあります。

内風呂の元禄風呂は1,000坪という巨大さ
お風呂で1,000坪!? なにごと!? と行く前は思っていましたが、本当にものすごい巨大なお風呂でした。
湯船も広くて何か所もあり、もちろんサウナもあります。

お風呂の中に階段があり、元禄風呂の横に広がるテラスにある露天風呂と行き来が出来ます。

露天風呂は解放感抜群!
柵の向こうには海が広がります。
気持ちがいい!!

写真:鹿児島指宿 白水館 海の眺め

露天風呂の中央にあづまやがあり、風に吹かれながら休憩も出来ます。
打たせ湯や、窯風呂と呼ばれるサウナもありました。

そして何より「砂蒸し風呂」です。
指宿に来たら、絶対入りたかった!

白水館の砂蒸し風呂は、屋根付きの建物の中にる全天候型。
夜間や雨でもいつでも入ることができます。

料金は別途1,000円かかります。

砂蒸し風呂だけは「男女兼用」。
もちろん着替えは別々ですが、裸の上に専用の浴衣に着替えて砂蒸し風呂に向かうと、待合所で男女合流できます。

なので、待合所で待ち合わせすれば、カップルや家族でも一緒に並んで砂蒸し風呂を楽しむことができます。

順番が来ると係の方がやってきます。黒い砂が広がる場所に案内されて、寝転ぶように言われます。控えめながら、しっかり指示してくれるので安心。
浴衣のまま、木の枕の上にタオルを置いて、砂の上に寝転びます。
砂の地面はかたく締まった感じ。普段、砂の上に寝転ぶことってなかなかないので、この非日常感にテンションアップ。砂はあたたかく、寝転ぶだけでも背中からじわっと熱が伝わってきました。

「気を付け!」の姿勢のように、身体をまっすぐ手も体にぴったりとつけて寝転ぶと、係の方が砂をかけてくれます。
最初は左半身を足元から、次に右半身。

足先から首まで、湿ってずっしりと重く、でもものすごく熱を持った砂で体が覆われます。
重い! そして熱い!

慣れない重さに、最初はちょっと緊張。
でもすぐに力が抜け、じわじわと気持ちがよくなってきます。
全身に熱い圧力がかかる感じ。
体中が熱いのですが、サウナと違って、顔は外気にあたっているので呼吸は楽です。
水の温泉とは全然違う、今まで感じたことのない気持ち良さです。

個人差はありますが、私は15分ほど入っても「もっと入っていたい!」と思うほど気に入りました。
とても気持ちがよかったー!!

入るのは、一応10~15分ほどが目安と言われました。
柱には時計があり、寝たまま自分で時間が確認できるようになっています。

砂風呂から出たい時は、自分で手足から砂をどけて、這い出ます。
浴衣はもちろん、首や手足なども砂だらけで、かなりシュールな姿になります。
(見本写真みたいに、きれいには入れません!)

砂から出た瞬間は、重さと熱さから解放されて、とても体が軽く感じます。

砂風呂の後は、男女分かれてから浴衣を脱ぎ、専用のシャワーで砂を落としてから元禄風呂に戻れます。

また、今回私たちは入らなかったのですが、岩盤浴もあります。
さらにお庭の見える広い内湯ももう一か所あり。
さながら温泉ワンダーランドという感じ!

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食事は薩摩料理を中心に贅沢三昧!

旅行で楽しみなのは、温泉に加えてやっぱり食事。

夕食は部屋食ではなかったのですが、レストランではなく別の個室が用意され、そこで家族だけで食事をすることができました。贅沢に空間を使わせてもらいます。

夕食は、薩摩料理を中心に、海のもの、山のものが盛りだくさん。
きれいな前菜。

写真:鹿児島指宿 白水館 夕食 前菜盛り合わせ

採れたての海の幸盛り合わせ。

写真:鹿児島指宿 白水館 夕食 刺身盛り合わせ

薩摩牛のステーキ。

写真:鹿児島指宿 白水館 夕食 薩摩牛のステーキ

豚の角煮やきびなごなどの薩摩料理。

写真:鹿児島指宿 白水館 夕食 豚の角煮など

どれもおいしかった!

せっかくなので、鹿児島の芋焼酎もいただきました。
グラスでいただいた「CANGOXINA(カンゴシナ)」が、すっきりした飲み心地でおいしかったです。

おいしかったので、ぜひおみやげに買いたかったのですが、限定品らしく手に入りませんでした……!
残念でしたが、貴重品が飲めてよかった、というべきか。

朝食は、レストランでバイキング形式。
ちょうど混雑する時間だったせいか、入場時に少し行列ができていました。

写真:鹿児島指宿 白水館 朝食の様子

朝食バイキングは、和食、洋食、そして朝から薩摩料理もりもりと、とにかく種類が多い。
サツマイモ料理やデザートも数多くあって、どれもおいしい。
「これ、おいしかった!」と聞けば取りに行き、「やっぱりあれも食べておきたい!」と取りに行き、朝からおなか一杯です。

写真:鹿児島指宿 白水館 朝食バイキング

白水館を楽しみ尽くそう

白水館のすごいところは、施設だけではなく、スタッフの皆さんの気遣いがこまやかなところ

フロントも、部屋へ案内してくれた方もとても丁寧で、宿や指宿に関する質問にもとても丁寧に答えてくれました。
食事の時の仲居さんも、食事の説明はもちろん、こちらのペースに合わせてくれたり、と至れり尽くせりでした。

巨大なホテル旅館の接客イメージを変えてくれた感じです。

写真:鹿児島指宿 白水館 庭に飾られた西郷どんの砂でできた記念碑

白水館は、とにかく宿自体のエンタメ性が高い。
宿のいたるところに美術品が飾ってあるし、広いからいくらでも散策できるし、もちろん温泉は何度入っても気持ちがいい。海を見ながら庭のハンモックでのんびりするもよし。

見どころ・楽しみどころがありすぎるのです。
ここに泊るなら、チェックイン開始時間と同時に到着して、この白水館自体を楽しみ尽くすべき

帰ってしばらく経つ今でも「また行きたいな……」と思ってしまいます。期待を超える素敵な宿でした。
またいつか、白水館に泊まれる日を楽しみにしています。

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