唐津観光といえば何を思い浮かべるでしょうか?
唐津城、虹の松原、呼子のイカ、からつバーガー……?
ここにぜひ加えて欲しい場所があります。
僕は今回初めてここに行って、たいそう感動しました。
それは「曳山展示場」。
文字通り、唐津くんちの曳山(ひきやま)を保管してある展示場です。
恥ずかしながら今までこの場所の存在を知りませんでした。
ここは下手したら唐津城より、記憶に残る場所なんじゃないだろうか。
唐津くんちは、毎年11月2、3、4日に行われる唐津神社の秋季例大祭で、国の重要無形文化財なんだそうです。期間中は50万人も人出とのこと。そして3日と4日は学校が休みになるのだとか。唐津、最高だ。
2016年にはユネスコの無形文化遺産にも登録されたようで、世界的にも認められるお祭りになりつつあるようです。
曳山展示場
唐津神社のすぐ隣に位置しています。
JR唐津駅の北側にあり、徒歩15分ほどの場所にあります。
唐津城から車で5分かかりません。
福岡市内からだと、高速+二丈浜玉バイパスを使って1時間ほどのドライブでしょうか。
建物の奥に無料駐車場があります。
車から降りた瞬間、その建物の裏側を見てまず驚きました。
ものすごい大きさの扉が並んでいます。
まさかこれ、曳山を格納する時に使う扉? でかい……。期待が高まります。
表にまわり、中に入ります。
お祭りの時のお囃子でしょうか、笛の音がBGMに流れていました。
入り口の券売機で入場券を買います。大人1人300円。
受付でチケットを渡して入場。
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圧倒的存在感の曳山
入口ののれんをくぐると、目にいきなり飛び込んでくるのは、薄暗い広い空間に佇む大きな曳山。
ずらっと並んだ曳山の、その大きさと存在感に圧倒されます。
どれもきちんと手入れされているのでしょう、ピカピカです。
「かっこええ……」
展示場は大きな1室のみで、いきなり曳山がどかーんと置いてある。そのシンプルさにも感動。
細かい薀蓄はいいから、曳山を見ろ! と言われているようです。
薄暗い部屋の中で、きれいにライティングされていて、きらびらかに光っているところがまたなんとも言えない美しさ。
それでいて、どこか可愛らしさもあります。
僕が感じたのは「かっこいい」&「かわいらしい」。
そのどこか愛嬌のある曳山の数々を見て、出陣を待つタイムボカンシリーズのメカを思い出しました(古い)。
ガンダムやスターウォーズで出てきそうな、「格納された機体」をイメージする人、多いんじゃないかなあ。そういうのが好きな人にはたまらない雰囲気だと思います。
ちなみに、これらの巨大曳山は1800年代に「漆の工芸品」として作られているそうです。
漆の工芸品としては世界最大! 確かにあのサイズは他にはないです。
それにしても、この巨大な兜や龍を漆で作り上げるってすごい。動く芸術作品でもあるのですね。
祭り期間以外は、こうやって一箇所でまとめて見られるのも良いですね。
昔は曳山を持っている各町内で保管されていたのだとか。このサイズのものを保管するのも相当大変なので、管理的な意味でも、展示的な意味でも、一箇所に集約されてよかったのではないでしょうか。
残念だったのは、あの有名な「鯛」が修理中のため見られなかったこと。
次回のお楽しみとします。
展示場はとてもシンプルで、この曳山が展示されている空間とお土産屋さんのみの構成。
その潔さもいいなあと思いました。
お土産屋さんでは、唐津くんち手ぬぐいや、唐津くんちTシャツ、お菓子などが売られていましたが、イマイチ心惹かれるものがなかったので、何も買わずに退散。
ちなみに、曳山のモチーフには獅子や兜がありますが、なんでこれになったんだろう…と調べてみると、「学べる!ふるさと唐津学!」というコンテンツに分かりやすい解答がありました。
神輿の道筋を清める役割として、「獅子」。
海の神様の使いとして、「亀」「鯛」。
神輿を守る武者姿として、「源義経」「武田信玄」「上杉謙信」「源頼光」。
想像上の動物として、「飛竜」「鯱」
「鳳凰丸」「七宝丸」については記述がなかったけど、縁起物というところでしょうか。
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おわりに
インパクトのある展示場でした。シンプルながらこれは見応えがあります。
唐津観光では唐津城とココをオススメしたい。
自分の町にこうやって守っていく物があるというのは良いものだ。
ここで事前にじっくり曳山を見学したあとで、唐津くんちを見るとまた違った印象になりそうです。
唐津くんちには50万人の人出だそうで混雑しそうですが、実際に祭りも見に行きたいなあ。