こんにちは、つたちこです。
佐賀県の南部、鹿島市に「日本三大稲荷」の神社があります。
それが「祐徳稲荷神社」。
伏見稲荷大社、笠間稲荷神社、そして祐徳稲荷神社が三大稲荷なんだそうです。
この祐徳稲荷神社は別名「鎮西日光」とも呼ばれるそうです。
1687年に建立され、「衣食住の守護神」として信仰されているとのこと。
商売繁盛、家運繁栄、大量満足、交通安全などの祈願が多いそう。
九州では、太宰府天満宮に次ぐ年間300万人の参拝客が訪れるそうです。
恥ずかしながら最近までこの神社の存在を知りませんでした。
祐徳稲荷神社は朱色攻めで迫力がすごい
今回、夏場の平日夕方に行ったこともあり、神社の周りは閑散としていました。
参道のお店もほとんどシャッター閉まってました……。
まあ、参詣客もほとんどいなかったので、仕方ないですね。
川を渡ると、鳥居があり、中では朱色の袴をはいた巫女さんが掃除をしていました。絵になるなあ。
![](https://ak-kyushu.com/wp-content/uploads/2017/08/170822-yutoku-inari19.jpg)
それにしてもこの神社、朱色が多い。
川を渡る橋の欄干も、手水舎の屋根を支える柱も朱色。
![](https://ak-kyushu.com/wp-content/uploads/2017/08/170822-yutoku-inari18.jpg)
わー、色鮮やかで素敵ねー。
などと思いつつ、門をくぐって中に入ったとたん、目に飛び込んでくるのが大きな朱色の社殿。
これはすごい。圧倒されます。
京都の清水寺のように、足場の柱が何本も組まれ、その上に山にせり出すように作ってある本殿を見上げます。
思わず口がぽかーんと空いてしまう、大きさと色鮮やかさ。
![](https://ak-kyushu.com/wp-content/uploads/2017/08/170822-yutoku-inari16.jpg)
いざ本殿へ登る! その前に、御朱印をお願いしに行きます。
「御朱印は参拝前に預けてね」との看板がありました。
![](https://ak-kyushu.com/wp-content/uploads/2017/08/170822-yutoku-inari15.jpg)
窓口で御朱印帖を預かってもらい、階段を上り始めます。
階段や足場、建物の柱など、すべてが朱塗り。
これ、漆でしょうか。すごい豪華。
どれも色鮮やかで、表面ははげたりせずとてもきれい。
きちんと手入れしているんだろうな……。
感心しながら「上り参道」と書かれた階段を上っていきます。
何度か折り曲がりながら、ようやく本殿に到着。
![](https://ak-kyushu.com/wp-content/uploads/2017/08/170822-yutoku-inari13.jpg)
この本殿がまた、とても賑やかな装飾がたっぷり。
朱塗りをベースに、金箔、銀箔、天井には龍の絵と、とてもうつくしい。
別名「鎮静日光」の「日光」は日光東照宮のことでしょうか。
たしかに東照宮のような彩りです。
![](https://ak-kyushu.com/wp-content/uploads/2017/08/170822-yutoku-inari12.jpg)
この日はひと気も少なかったので、ゆっくりお参りできました。
そして、ここから見る景色、とても気持ちがいい!
登ってきた甲斐がありました。
![](https://ak-kyushu.com/wp-content/uploads/2017/08/170822-yutoku-inari11.jpg)
奥の院に行くべきか問題
さて、本殿を通り過ぎると「下り階段」「奥の院」と、看板が出ています。
奥の院は「約300m」との表記。
![](https://ak-kyushu.com/wp-content/uploads/2017/08/170822-yutoku-inari10.jpg)
うーん、300mなら、せっかくだし行ってみようよ。と、気軽に奥の院コースを選択する私たち。
道中は、お稲荷さん特有のたくさんの鳥居が並ぶ独特の雰囲気。。
しばらく階段を上ったり坂を上ったりすると、また「奥の院」への看板が出てきました。
![](https://ak-kyushu.com/wp-content/uploads/2017/08/170822-yutoku-inari09.jpg)
300mって書いてあったけど、結構進むねえ。などと言いながら、どんどん奥に進んでいきます。
だいぶ階段を上って、先ほどの本殿の屋根が下に見える高さまでやってきました。
ひと段落する感じでようやく登場したのが「命婦社(みょうぶしゃ)」と書かれた鳥居。
その奥には、さらに険しい階段が続いています。
![](https://ak-kyushu.com/wp-content/uploads/2017/08/170822-yutoku-inari08.jpg)
事前に調べていた時に、奥の院はたしか「命婦大神(稲荷大神の神令使(お使い)である白狐の霊)」を祀ってあるお社だったと記憶していたのですが、ここが「命婦社」ではなく、さらに上にあるみたいです。
ここからの階段は、今までのきっちりした階段ではなく、石を積み上げた感じのラフな階段。
しかも傾斜がきつい。
途中にたくさんお社や鳥居がありますが、そちらに寄る余裕もなく、ひたすら登り続けます。
まだか。まだ続くのか……!
途中までは雑談をする余裕もありましたが、後半は終始無言。
既に汗だくで、息も切らしながら登っているので、なりふり構っていられないような状態。
途中「奥の院50m」の看板も見かけましたが、まだ50mもあるんかーい!! というのが正直な気持ち。
息が切れて言えませんでしたけど。
![](https://ak-kyushu.com/wp-content/uploads/2017/08/170822-yutoku-inari07.jpg)
もう! 無理!
と思う頃に、ようやく「奥の院」に到着しました……。
山頂にあるという奥の院。
視界が急に開けて遠くに有明海が見える素晴らしい景色!!!
これは苦労して登ったご褒美だわー。
苦労が報われた気がします。
![](https://ak-kyushu.com/wp-content/uploads/2017/08/170822-yutoku-inari05.jpg)
お参りしましたが、汗だくでちょっと申し訳ない気持ち。
ちょうど日が暮れてきて、神社に後光が指しているように見えました。
![](https://ak-kyushu.com/wp-content/uploads/2017/08/170822-yutoku-inari06.jpg)
汗だくなので水でも飲みたいところですが、ここには売店はもちろん自販機一つありません。
ああ、飲み物を持ってくればよかった……。
さて、しばらく休んでから降りることにしますが、行きに来た道とは別のルートがあるのを発見しました。
ただ「この先難所あり」というなかなか恐ろしい看板が……。
![](https://ak-kyushu.com/wp-content/uploads/2017/08/170822-yutoku-inari04.jpg)
行きのルートもかなり急な石段で、あれを下るのも相当難所なのでは。
「どうせなら別ルートで帰ってみるべ、難所も何とかなるでしょ」とちょっと軽めに考えて、難所ルートを下り始めます。
穏やかだったのは、最初の数10m。
その先は、というと「細くて急な階段」「斜めになった石段」「崖がすぐそこ」「怖くてまっすぐ降りれない」……などの「難所」が続きます……。
というより、難所だらけ、でした。
![](https://ak-kyushu.com/wp-content/uploads/2017/08/170822-yutoku-inari03.jpg)
たしかに「難所あり」の看板通りですけど!! レベル高すぎないですか!!
途中ほんとに、転んだら落ちて死ぬ、と思いながら歩いてました(なので写真撮る余裕もなし)。
それでもそんな急な道沿いにも小さな祠がいくつもあって、この山自体が信仰の山なんだなあ、などと思いましたが、歩くのに必死でじっくり見ることができませんでした。
まだ明るかったから良かったものの、薄暗くなってきたら恐怖だったと思います……。
無事に地上に降りてきたら、足がぶるぶるけいれんしてました。笑。
翌日は見事に筋肉痛です。
奥の院では、とても良い景色も見られますが、足腰に自信がある人のみにしたほうがよさそうです。
迂回ルートもなさそうでしたし……。
無理は禁物です。
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御朱印も忘れずに
奥の院からの下山で、すっかりボロボロになってしまいましたが、お参り前にお願いしていた御朱印を受け取るために受付へ。忘れずにいただいて帰りました。
くっきりとした丁寧な墨文字の、素敵な御朱印。
初穂料は300円でした。
![](https://ak-kyushu.com/wp-content/uploads/2017/08/170822-yutoku-inari01.jpg)
本殿までならエレベータでお参りも!
今回、私たちは本殿へ階段で登りましたが、本殿脇にエレベータも設置されていました。そちらで楽に上ることも出来るようです(有料で往復300円でした)。
![](https://ak-kyushu.com/wp-content/uploads/2017/08/170822-yutoku-inari02.jpg)
設置して間もないのか、ガラス張りでピカピカでした。
これなら楽にお参りできますね。
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祐徳稲荷神社へのアクセス
福岡からだと、JR博多駅から長崎本線で肥前鹿島駅まで約1時間、そこからタクシーで10分ほどだそうです。
車だと、高速を使って1時間半くらい。
駐車場は合計3,000台収容とのことで、停められないことはなさそうです。
道中は田園風景が広がる、とても気持ちのいいドライブコースでした。
![](https://ak-kyushu.com/wp-content/uploads/2017/08/170822-yutoku-inari21.jpg)
おわりに
祐徳稲荷神社は、豪華絢爛、見ごたえのある美しい神社でした。
手入れが行き届いた境内は、きっと神社の皆さんや信者さんの日ごろの行いのたまものですね。
今回は真夏の訪問だったので緑豊か、という感じでしたが、春には桜や藤にツツジ、初夏にはアジサイ、秋には紅葉と、季節によっていろんなお花も楽しめるようです。
また、時間的に行けなかったのですが、そばに日本庭園もありました。
季節ごとに雰囲気も変わりそう。また違う時期にも行ってみたいものです。
ただ、奥の院。ここへの「300m」は甘くないです。
景色のご褒美は素晴らしいですが、道のりは相当険しいので、覚悟をして登ってくださいね。
「祐徳稲荷神社」
https://www.yutokusan.jp
佐賀県鹿島市古枝