【佐賀・佐賀市】「星空のすいぞくかん」に行ってきたレポート。仕掛ける佐賀県の本気を見た!

こんにちは。ノムロウです。
「星空のすいぞくかん」を見に、糸島から佐賀県庁まで足を伸ばしてきました。

場所は佐賀市にある佐賀県庁12階の展望フロア。
佐賀県庁? そう、「星空のすいぞくかん」は、佐賀県が仕掛けるアートプロジェクトなのです。

ちなみにこの展望フロアは、普段から夜景を楽しめるスポットなのだとか。
ここ、佐賀県内で1番高い建物なのだそうです。

手がけるのは映像制作集団「NAKED」です。

窓にプロジェクションマッピングを投影した作品が見られます。
見る前はプロジェクションマッピングって、形があるものに、その形を生かした映像を投影するものではないの? と思っていたのですが、実際に見てみると、とても幻想的で想像のはるか上を行く美しさでした。

「星空のすいぞくかん」体験レポート

でかけたのは金曜日。
20時から開始とのことだったので、佐賀県の欧風カレーの名店「白山文雅」で夕飯を堪能してから向かいました。

開始15分ほど前に佐賀県庁に到着。建物の前に無料駐車場があります。

ライトアップされた佐賀県庁の入り口。

エントランスに入ると、警備員さんが
「奥のエレベーターからどうぞ」
と案内してくれました。
かなり慣れた様子だったので、結構な数のお客さんが来場していることが伺えます。

夜の県庁なんて、なかなか入る機会がないので新鮮
閑散として、がらんと静まり返る雰囲気はレアです。
そもそも一般市民はそんなに県庁に用事ってないですよね。そういう意味でも今回の取り組みは面白い。

がらんしたレアな県庁。

展望フロアへはエレベーターで向かいます。
子供連れの家族など、10人ほどが乗車。結構見に来るんだなあ。

オシャレエレベーターで展望フロアへ。

12階の展望フロアに到着すると、佐賀の夜景が飛び込んできます。おお、なかなかいい景色!

展望フロアからの夜景。

このフロアにも子供を連れた家族がたくさん。ちびっこが走り回っています。

夜景を見ながらウロウロしていると、職員さんが
「イスは全部埋まってしまって、立ち見になりますがどうぞ」
との案内。

そうか、「映像が流れる場所を適当に歩く」のではなく、決まった時間に上映されるのを見る形なのですね。

窓2枚をスクリーンにして、映像を流すようです。
こんな感じでスタンバイ。

立見をしているのが我々。

廊下の電気が消えると、窓には想像以上にしっかりと映像が映ります。

はじまり。

県庁の窓を架空の乗り物の窓に模した設定なのかな。
落ち着いた街の情景から、海に向かって進んでいき、いつの間にか場面は一気に空の上へ。

魚群の表現がスゴイ。

背景の佐賀の夜景と同化して、宇宙の中をたくさんの海の生き物が泳ぎ回る、ファンタジー感あふれる美しい映像が流れます。

光の表現が抜群。きらきらとしたきらびやかなモノをキレイに表現するって意外と難しいと思うのだけど、圧倒的表現力でクールにやりきるところがさすがです。

きらきらが画面いっぱいに映るシーンが続くと、背景に夜景があることを忘れてしまうくらいの迫力。
その画面が落ち着いて夜景に意識が戻ってくると、あ、夜景もキレイだね、と改めて感じました。そこが狙いなのかも知れません。

10分弱の映像で終了しました。

映像が終わると、次の廊下に移動を促されます。

次に展示されていたのが、写真のようなイラストに空や情景が合成される作品。
これはNAKEDの作品ではなく、アーティストのヤマガミユキヒロさんの特別展示とのこと。

ゆったりと雲が流れていました。

ベースの緻密な線画イラストに空や情景がマッピングされていく作品です。

が、ゆったりと変わっていく作品だったので、ちょっと分かりにくかったかな。
周りのキラキラとした展示が目を引きすぎていたので、もっとスピーディに分かりやすい展示になっていれば良かったのにと感じました。

めちゃくちゃ緻密な作品なので、じっくり見てみたい気がします。

その次の廊下には「Aquarium Tunnel」と題された作品。
壁と床と天井の四方を映像に囲まれたトンネル、これまたファンタジー感溢れるきらめき作品。

ファンタジックトンネル。

ここは人の動きに合わせた魚群が現れる空間とのこと。
キレイだったんだけど、具体的に何がどの動きに反応しているのかよく分かりませんでした。

次の廊下に現れたのは、窓を触ると魚が出現する「Starlight fish」という作品。

触った場所を中心に、キラーンと魚が飛び出します。出現時に宝石のようなものがパッと広がるのがキレイ。
これは子供が好きそう。いや、大人も楽しかった。

子どもは延々やってました。

これで一周が終了。
最後にはポストカードなどの物販エリア。こじんまりとしていて、買っている人はあまりいませんでした。

私たちが帰るときにも、続々とエレベータで上がってくる人たちが。
駐車場に降りると、駐車場は満車になっていて、並んでいる車も数台。
金曜日ということもあったと思いますが、なかなかの盛況ぶりです。

外からも映像が見られるのかな? と、展望フロアを眺めてみたのですが、そこには映像は映っておらず、プロジェクターからの強い光がちらちらしているだけでした。不思議な仕組みだなあ。

ちなみに今回の作品、10〜11月には内容がリニューアルするのだとか。
これはまた行かないといけないですね。

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おわりに

想像以上に美しい作品でした。

どの作品も、背景に佐賀の夜景が重なるところがとても良かったと思います。

佐賀県民にとっては、コレをきっかけに「お、自分の街ってなかなかキレイなところだったんだな」と思えるでしょうし、県外からは我々のような観光客を呼ぶこともでき、佐賀に対するイメージも変えられるのではないでしょうか。
実際に我々は佐賀ってなかなかいいな、という気持ちになりました。

こういうイベントを公的な場所(県庁)が行うことで、お固いイメージの行政に対して「なかなかやるじゃん」と、見直すことになる側面もあると感じます。
県内で1番高い建物を持つ佐賀県庁だからこそできる、粋な取り組み。

佐賀県、最近どんどん仕掛けていて注目です。
スプラトゥーンとのコラボの「Sagakeen」に、ロマサガとの「ロマンシング佐賀」、ユーリ!!! on Iceとの「サーガ!!! on Ice」、Web業界人であればおなじみバーグハンバーグバーグの「サガバキ」などなど、なりふり構わずの施策の数々に好感が持てます。

九州に移住してくる前は、佐賀県って「なにもない田舎……」みたいなイメージだったのですが、最近ではいろいろと攻めている面白い県という印象です。
観光できるところも意外と多くて、食べ物も美味しい。佐賀県から目が離せません。

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福岡から佐賀県庁までのアクセス

福岡市内から高速道路を使って1時間半ほど走ります。
佐賀大和インターから県庁までは車で10分ほど。

今回、行きは福岡県糸島市から移動しました。
山の中の県道56号線を南に走ります。相当くねくねとした道なので、安全運転で。

途中、有料道路の三瀬トンネルを抜けます。
隣に有料道路を使わない道路もありますが、
有料道路だと、くねくね道を一部キャンセルできるので少しは気が楽です。

糸島から山を抜ける道だと、佐賀市内まで2時間ほどかかります。

佐賀県のアートイベント