こんにちは、ノムロウです。
長崎県島原市で、名物の「かんざらし」を食べてきました。
島原は水の町として有名で、町のいたるところから、大量の美味しい水が湧き出ています。
「かんざらし」は、その湧水を使った名物。白玉を甘い特製シロップで食べる、シンプルな甘味です。
向かったのは「銀水」というお店。「かんざらし」の元祖といわれる有名店です。
駐車場事情
お店から少し離れたところに駐車場があります。
Googlemapでは「銀水第一駐車場」で検索すると、場所が表示されます。
駐車場に車を停め、看板が示す方向へ狭い路地を歩きます。
家と家との間の道を「ここであってるのかな……?」と、歩くこと2分ほど。
路地の先にお店が見えてきました!
目の前には、湧水の洗い場
お店の前には、湧水を使ったと思われる洗い場がありました。
「浜の川湧水」と呼ばれています。
看板には使い方も書かれていて、指定された場所ごとに、野菜や洗濯にも使えるようです。
水に触ってみると、相当冷たくて気持ちいい。
実際に使っている人はいませんでしたが、近所の方は生活用にも使っているのでしょうか?
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銀水にお邪魔します
それでは、お店の中に入りましょう。
古い家を改装して使っているのか、昭和感あふれる店構えがたまりません。
入口入ってすぐ、手前のスペースにはタイル張りの水場があり、特製シロップや白玉、そしてラムネやコーラが冷やされていました。これも湧水を使っているそうです。
さらに、建物内なのに岩場の池(?)もあり、こんこんと湧く水の中を赤い金魚が泳いでいました。なんだこの風情ある空間は……!
手前の土間にカウンター席とテーブル席、さらに奥には、靴をぬいであがる畳の席が用意されています。
訪問したときは、たまたまお客さんが少なくて「どこでもどうぞ」とのこと。
ちょっとくつろぎたかったので、畳の席を使わせてもらうことに。
6畳くらいの小さな和室です。
縁側は開けっ放し。
すぐ外に流れる湧水で冷やされた冷たい空気がやってくるのか、真夏でも涼しい風が吹き込んできました。
この部屋で使われているのは、木の分厚いテーブル。年季が入っていて、これまた味のある道具です。
建物全体が理想的な昭和感というか、漫画などに出てきそうな絶妙な雰囲気。
それらが違和感なく実現されていて、タイムスリップした気持ちになります。
古いレトロなラジオからは宇多田ヒカルが流れてきて、またそれがこの雰囲気に合うんですね。奇跡だ。
かんざらしとかき氷を食す
さて、メニューをチェックします。
基本的には冷たい甘味がメイン。
かんざらし、かき氷。ところてんもあったかな?
「かんざらし(350円)」
「ぶどうとブルーベリーのかき氷+練乳がけ(450円)」
を注文します。
暑かったので、涼をとりますよ!
すぐにかんざらしが出てきました。
白玉よりは思ったより小さめ。
コロコロしていてかわいらしい。
黄金ではちみつ色の特製シロップが美しいですね!!
味の方も素朴でシンプル。
シンプルなゆえに、お水の美味しさと素材の良さがモノを言いそうです。
白玉はつるっとした食感。小さいのでとても食べやすい。シロップの甘さは割と控えめで、素朴で懐かしさ満載でした。
建物の雰囲気ともマッチしすぎて最高です。
白玉もシロップも、湧水に浸して冷やしてあります。
冷蔵庫と違って「キンキン」には冷えない、でも体に優しくひんやり冷える、絶妙の温度になるとのこと。たしかにやさしい冷たさ、というのがぴったり!
次に、かき氷もいただきましょう。
ぶどうとブルーベリーの果肉がごろごろと乗っていて、あまい練乳との相性も抜群です。
練乳は+50円なのですが、練乳は絶対に一緒に注文して欲しいですね。
かんざらしが有名なのは調べていたので分かっていたのですが、このかき氷が想像以上に美味しくて驚きました。めちゃくちゃオススメです。
食べ終わったあとは、畳の上にごろっと横になりたい衝動を抑えてしばし休憩。
ちょっと「親戚のおばあちゃんち」にいるような感覚になります。
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銀水の歴史
銀水は入江ギンさんという方が大正4年に始めたお店で、昭和30年から2代目の田中ハツヨシさんが引き継ぎ、平成9年に田中さんの死去に伴い閉店したのだとか。
ギンさんが始めたから「銀水」なのかな? 粋なネーミングだと思います。
その後も復活を望む声は絶えず、平成28年に町おこしのために島原市が建物を改装、地域おこし協力隊のご夫婦をオーナーとして、復活したのだそうです。
こういう背景を知ってから行くと、いろんな人が尽力してきたからこその銀水の歴史を、より感じることができると思います。
参考:浜の川湧水「銀水」
http://www.city.shimabara.lg.jp/page3470.html
ごちそうさまでした
「銀水」は、ドラマや漫画に出てきそうな空間でした。
「ふるきよき」という言葉で表現するには、あまりに素敵な空間。
このお店を維持するにも、いろんな努力があるんだと思われます。
そしてこの空間で食べるかんざらしが、雰囲気にマッチしすぎてたまりませんでした。
島原観光の際には必ず訪れたい、癒やしポイントだと思います。
ごちそうさまでした。
「銀水」
長崎県島原市白土桃山2-1093