こんにちは、つたちこです。
唐津といえば「唐津くんち」というくらい、唐津にいくと「くんち」のグッズやポスターがあふれています。
以前、夏に唐津に遊びに行ったときに、「唐津くんち曳山(ひきやま)展示場」に行きました。その時に「曳山」の大きさに驚いたものです。
街をあげての祭りだし、ぜひ動くところを見てみたい! というわけで、唐津くんちに行ってきました。
「唐津くんち」の基本情報
「唐津くんち」は、毎年11月2、3、4日に行われる唐津神社の秋季例大祭。
期間中は延べ50万人もの人出なんだそうです。
2016年にはユネスコの無形文化遺産にも登録されたそうで、世界的にも認められるお祭りです。
曳山の台数は全部で14台。
1800年代に「漆の工芸品」として作られた巨大な曳山は、漆の工芸品としては世界最大! 動く芸術作品でもあります。
「唐津くんち」では、制作の古いものから順に、唐津の旧城下町を練り歩くのを見ることができます。
お祭りの3日間の日程はこんな感じです。
【11月2日】は「宵山(よいやま)」で、19時30分スタートの、夜のお祭り。
提灯の明かりで曳山が進むそうで、暗い中に浮かぶ曳山、美しそうですね。
【11月3日】は「お旅所神幸(おたびしょしんこう)」。
9時30分スタートの「唐津くんち」のメインの日。
お神輿を中心にして曳山が町内を回った後、砂を厚く引いた「御旅所」への「曳きこみ」「曳きだし」と呼ばれる見せ場があります。
【11月4日】は「町廻り」と呼ばれる、翌日祭。
2日目と同じルートで町内を回ります。ただし、お神輿は出ないそうです。
4日の最後には、展示場に曳山が格納され、フィナーレとなります。
曳山が通るコースは、日によって微妙に違う道を通るそうです。
こちらに詳しく載っています。
唐津観光協会 曳山巡行コース・駐車場・他ご案内
http://www.karatsu-kankou.jp/feature/karatsukunchi/course/
「唐津くんち」への交通手段
この3日間のお祭りに向け、駐車場も多数用意されています。
中心部から少し離れたところ(松浦河畔公園駐車場)には、1400台を超える巨大な臨時駐車場もあるようです。
駐車場と市内とのシャトルバスもあり、比較的頻度も多く運行されています。
私たちも車で行くことも考えたのですが、祭りの人出の想像がつかず渋滞などが怖かったので、今回は電車で行くことにしました。
福岡市内からだと、地下鉄 空港線から直通の、JR筑肥線に乗っていきます。
行先は「西唐津行き」。
約30分に1本出ていて、これだと乗り換えなしでOKです。
天神駅からだと、唐津駅まで約1時間15分の旅です(各停の場合)。
私たちが乗ったのは、3日の朝、9時半すぎに唐津駅に着く電車でしたが、座席は満席、立っている人もそこそこいる、というような混み具合でした。
思ったようなギュウギュウの満員電車、というわけでもなく、ほっと一安心です。
渋滞や駐車場の混雑などを気にしないで行けるし、屋台でビールも飲めるし、お祭りに電車で行くの、おすすめです。
スポンサードリンク
曳山をどこで見るか問題
私たちが観に行ったのは、3日の「お旅所神幸(おたびしょしんこう)」。
曳山は9時30分出発でした。
私たちは9時半過ぎに唐津駅に到着しましたが、街はすっかりお祭りモード。
駅構内も人であふれていました。
駅構内で、唐津くんちの曳山が行くコースや、通過時間が書かれた案内地図を配っていたので、こちらをもらって参考にしながら街を歩きます。
これ、とてもわかりやすいので、ぜひゲットしてください。
最初に訪れたのは、「唐津市役所」のそば。
ものすごい人の数です!
もうすでに曳山が何台か通り過ぎた後のようでした。
少し待っていると、5番曳山の「鯛」がやってきました。
大きい! けどやっぱり人が多くてよく見えない!
「ここで見るのは得策ではないな」と、コースを先回りして最初の曳山から見る作戦に変更です。
改めてもらった地図でコースを確認すると、曳山はまず東にぐるりと回り、そのあと駅方面に戻り、町内をジグザグにめぐって西へ移動するようです。
駅方面に戻ってきたところを観ることにしよう、と移動しました。
陣取ったのは、「ふるさと会館アルピノ」近くの、広い道路の歩道。
地図には予定経過時刻も書いてあり、10時半過ぎくらいに通過予定とのこと。
歩道に座っていると、はじめはまばらだった観客がじわじわと増えてきました。
そして、30分ほど待っていると、曳山がやってきました!
まず2本の綱を引いた子供たちが現れます。
男の子も女の子も頑張って綱を引いてて、かわいい。
長い綱を持つ人の年齢が徐々に上がり、青年、そして大人の男性陣に。
やがて角を曲がって、大きな曳山が現れました!
間近でみると、本当に大きい!
道路は結構広いのですが、その幅をいっぱい使って角を曲がり、思ったより勢いよく通り過ぎていきます。
特に、交差点を直角に曲がる時の迫力がスゴイ。
車輪は曲がるようにはできていないので、みんなで力いっぱい引きずって無理やり方向を曲げます。
その時の音が迫力あること!
あたりに「ギャギャギャ!」と音が響きます。「頭文字D」みたいです。
その曳山の大きさと、お囃子の響き、そしてみんなの「エンヤ! エンヤ!」という大きな掛け声に、こちらのテンションも上がります!
これはすごい!!
次々と、曳山ごとに色違いの法被を着た街の人たちが、協力して曳山を引いていきます。
曳山本体は、前後に揺れたり、ヒレや尾が動いたり、と、結構アクティブに動きます。
ピカピカの鮮やかな漆塗りが、青空に映えてとても美しい!
その曳山の上に乗る人たちの誇らしげな顔を見ていると、なんだかこちらまで熱い気持ちになってきました。
曳山に乗ることは、めちゃくちゃ名誉なことなんだろうなあ。
全部で14台の曳山が通り過ぎるまで、約50分。
目の前で見られて、じっくり堪能できました。
お旅所に「曳きこみ」を見に行ってみる
この後、曳山は街の西側をぐるりと回ってから、「西の浜御旅所」で「曳き込み」と呼ばれる見所があるとのこと。
事前調べでは、砂地の上をみんなで力を合わせて動かすのが肝、なんだそうです。
「西の浜」に向かって歩いて移動すると、どんどん人が増えてきます。
みんな目的は一緒ですよね。
うーん、人が多すぎる……。
これ、「御旅所」自体にたどり着けるのかな?
御旅所の近くでうろうろしていると、細い横道に入っていく人たちを発見しました。
あ、もしや、裏道がある?
ついていくと、「御旅所」会場となっている小学校の裏側に出て、会場に入ることができました。
既にすごい人垣ができていて、遠くから人の頭越しにしか見られませんが、とりあえず見ることはできそうです。
小学校の校庭が「御旅所」になっているのですが、校庭の上に厚く砂が敷き詰められています。
この上をあの重そうな曳山が動く……? とても大変そう。
しばらく待つと、まずお神輿がやってきて、あらかじめ設置してあった紅白の台の上に置かれました。
お神輿も台車に乗せられてみんなで引っ張るタイプなので、砂の上、めちゃくちゃ動きにくそうです。
その後、14台の曳山が、順に入ってきます。
砂塵を上げながら、みんなで力いっぱい動かしているのを見ると、こちらまで手に力が入ってしまいます。
がんばれー! と応援したい気持ち。
順に、決められた駐車スペース(?)に置かれて行きます。
砂の上は相当足場が悪く、数メートル進むごとに、車輪が埋まって止まってしまいます。
その度に、号令を掛けなおして引き上げながら進めるのですが、みんな大変なのに楽しそうにしているのが印象的でした。
大勢が協力して引いたり押したりして、ようやくひと段落。
かなり時間がかかって、ずらりと14台の曳山が定位置に置かれました。
ずらりと並んだ曳山は、とてもフォトジェニック。
大勢の人が写真撮りまくりでした。
この後、15時半に、ここから引き出され、また街を練り歩くのだそうです。
曳子の皆さんも、ちょっとほっとした様子で休憩に出ていました。
お昼休憩を兼ねているのかもしれませんね。
「唐津くんち」でご飯を食べるなら「アルピノ」がおすすめ!
朝から夕方まで長丁場の「唐津くんち」。
曳き子のみなさんはもちろんですが、見物者の我々のおなかも空いてきます。
お祭りなので、町中至る処に屋台が出ています。
だけど、どうせならおいしいものが食べたいなー、と、最初道沿いにあったカフェが出しているサンドイッチとカレーを食べたのですが、高くて量が少なくて、ちょっと残念な気持ちに。
その後、駅方面に向かい、先ほど曳山を見た道路沿いの「ふるさと会館アルピノ」に来てみたら、唐津の特産市をやっていました。
佐賀牛ステーキや、唐津のイカを焼いたり揚げたりしたもの、焼き牡蠣や焼きサザエ、などなど、唐津のおいしいものがてんこ盛りでした!
しかもお値段も良心的!
この値段でこのボリューム!? というようなびっくり価格でおいしいものがたっぷりいただけました。
もちろん、生ビールもあったので、おいしいものを食べながら昼ビールも可能。最高です!
「アルピノ」の中には、休憩スペースも広くとってあり、テーブルと椅子も多数ありました。
(ほぼ満席だったので、我々は階段に座って食べてしまいましたが……)
トイレもしっかり完備されていましたし、「唐津くんち」観光で食事をするなら、ぜひ「アルピノ」をお勧めします!!
帰りの電車の様子
私たちはその後、15時過ぎの電車で福岡・博多方面に帰りました。
乗った電車は「筑前前原(ちくぜんまえばる)」行き。
これに乗れば、糸島市内の「筑前前原駅」で、地下鉄直通 福岡空港行きに接続するとのこと。
15時過ぎくらいの時間だと、電車に乗り込む人はそれほど多くなく、座って帰ることができました。
電車の本数は30分に1本と少なめなので、帰りも混雑を予想していたのですが、思わぬ空き具合でびっくりです。
座れたおかげで、帰りは爆睡でした。
スポンサードリンク
一度は動いているのを見るべし!唐津くんち
曳山展示場で夏に見ていた時には、静かに鎮座しているイメージしかなかった「曳山」。
実際のお祭りで動いている姿は、展示されていた時とは別もののようでした。
荒々しく引かれながら動く曳山は、とても生き生きしていました。
やっぱりお祭りは人がいてこそ、ですね。
本当に観に来てよかった!!!
福岡市内からでも日帰りで十分見に行けますし、また11月になったら「唐津くんち」を計画に入れようと思います。
「唐津くんち」
http://www.karatsu-kankou.jp/feature/karatsukunchi/